零から始まる十の詩 ten poems that begin from zero


君は未知を秘め
僕は終焉を抱え
僕が終わりを迎えた時
君は始まりへと向かう
同じ空間へはいられないけど
僕等を繋ぐ鎖は重く
鈍い軋みが響く日は
君のことを考える


いつか君に会える日の
奇跡想って




「アルファとオメガ」





めでたしめでたし
舞台の幕はおりました

お姫様は目が覚めて
少女は家へ帰ります
人魚は悲しい夢を見たまま
双子は今日も道に迷い

月が昇る楽園の果て
壁を壊して何処へ行く


誰も知らない 私たちの行方を


めでたしめでたし
舞台の幕はおりました

そこには何も残されません
みんな何処かへ いきました


自分の道をいきました


「おしまいのその後」





『さよなら。』 と、君が言う。
その意味を知りたくないから
「またね」と、 笑顔で言ってやった。
頭上に散り行く白き花弁

「またね」 と、精一杯の笑顔でそう告げたら
『さよなら、だよ』 と。
最後の瞬間 掻き消える前に
私の心に烙印残して
そうして君は
そして君は。


降り積もる雪を涙で溶かし
その終幕を受け止めた。



「もう、終わりにしよう」





「カウントダウン」

ほらごらん
時計は止まってしまったよ
春告げ鳥はもう鳴かない

さようならを お別れを

割れたガラスから砂があふれ
長針は地に落ちる

ほら聞いて
鼓動の音がわかるだろう
春告げ鳥は往ってしまった

さようなら お別れを
終わる昨日にお別れを





渦を巻く感情が
上がったり下がったり
いき方もわからずに
通過点を宙ぶらりんってね

(気付かない)
最初からそんなものなかったってこと
(忘れてる)
御都合主義な自己に乾杯
ペダンティックに生きて
拍手喝采を狙ってるのさ

渦を巻く感情
戻され消され沈んで始まる
全てはコバルトブルーにかき消されて
三十億分の孤独に身を浸すのさ。




「螺旋グラフ」




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