風を感じて10のお題 ten poems for feel wind


黒く 重く
吹き荒れる悲しみは
まるで嵐
私は一人
その丘に残される
『嵐が丘』
山の上に吹く風は
天使が奏でる竪琴の調べ
朝もやの中から流れる旋律
世界の始まりを歌う
角笛の少年が笛を吹き
天使との協奏
天高く舞い昇り
せかいを覚ます
音楽を創る
山の上に吹く風は
世界を変える
創世の調べ
「山の上に吹く風は 」
青い風が吹く
あの地平線の向こうまで
届くようにと
ぼく、 角笛を吹く
少年アリスは泣いていた
大きな枇杷の樹の下で
濡れた頬を風が撫でる
甘い香りが花をくすぐる
「もしもしお嬢さん、ご機嫌いかが?」
アリスに話しかけたのは
シルクハットのあしながおじさま
少年の肩に乗っかって
キツネのしっぽで顔を撫で
「泣かないで、元気をお出し」
差し出したのは 一輪の花
ステッキ振れば甘いお菓子が
アリスの頭上に降り注ぐ
アリスに戻る花の笑顔
「聞いてくれる?僕の話」
「勿論、私は口が堅い。」
「あのね、今日…」
午後のお茶会は、秘密の囁きでいっぱい。
「大樹の囁き 」
肌をなでるしなやかな風
湿った空気が
立ち上って龍になる
青い匂いの道を歩けば
水溜まりに落ちる波紋
空に虹が架かったら
[梅雨の合間の晴天]