ティータイムな10の詩 ten poems of teatime

「リーフ」

あなたが残した言の葉を
追い求めるのをやめました。

たとえその意を見つけても
あなたは戻ってこないから。

意味のわからぬ言の葉を
胸にしまって 錠を閉じて

あなたと同じ名前の葉を飲み
私は一人夢に浸る。

たとえ私が大人になろうと
この葉を煎じて飲むかぎり
あなたは私の中にいる。

だから私は前へ進める。
一人で
君のいない道を。





「シュガーポット」

しゅがーぽっとの底から
お砂糖のような白い手が
おいでおいでしてる。
行ってみたいの半分。ちょっとコワイの半分。
ちょっと考えて あくしゅだけして もどってもらった。
白い手は底に消え
残ったのは 真っ白なお砂糖。
さらさらとした指先は
ほのかに甘い味がした。





「hydrangea in the cup」

ティーパーティーの余興には
ちょっと小洒落たマジックを
カップからは紫陽花が咲き
ポットからは兎が羽ばたく。
紫陽花花束 胸に抱き
六月兎と駆け落ちするの。

なんでもない日の素敵なお茶会
支離滅茶苦茶な 素敵なお茶会

帽子屋 貴婦人 女王様
紫陽花 みんな 笑ってる。





「A cup of tea」

変わらない香り
変わらない味
変わらないこの場所。
変わったのは
2セットだったお茶が
1セットになったこと。
ただ それだけ。





「カップの中」

カップの中を覗いてみよう。
そこはきっと夢の世界への入り口。
異世界 未来 宇宙ステーション
不思議の国にネバーランド。
ティーセットの準備は出来た?
さぁでかけよう!私達だけの夢の世界へ!




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