少女たちに捧げる10のお題 ten poems for innocent girls


「わたしがおばさんになっても」

きっと
白いレースもクローバーの冠も愛らしいテディベアも
とてもすてきに見える

きっと
黄ばんだ表紙の刺繍を抱いて少し焦がしたクッキーをかじる
横に添えるのは甘めの紅茶

きっと
いつまでもきらきらした世界を夢見てる
そして


「わたしがおばさんになっても」


あなたの一番の親友


「親愛なるあなたへ」





バニラの月に綿菓子雲
夜空のランチョンマットを
バスケットに敷いて
星のクッキー散りばめたら
小宇宙の出来上がり

君との星空観測を
甘い香りで彩る為に




甘い香りとクッキーひとかけ





真白のレースにはなやかなフリル
お気に入りのぬいぐるみ

まるで遠い夢のよう

今でも彼らは部屋の片隅で
扉が開くのを待っている

いつまでも
待っているんだよ

[レース、フリル、ピンクのくまさん]





自鳴琴が口ずさむ
抱きしめたくなる愛の詩
初夏に咲いた 桂の花は
ティーカップの底に沈んで

底に沈むは 花だけかしら

初夏に薫る 桂の花は
カップの底で静かに舞った
私は 口ずさむ
悲しい別れの恋の詩

あの底に沈むのは
砕けた私の 心のカケラ





「Happy birthday, mama!」

暖かな微笑みと
小さな手

私はいつかを思い出す

同じ言葉を
同じ笑顔に載せて
いつかの日の私が

ねえ、覚えてる?

きっと今の私はあなたと同じ気持ち
いつか思い出話をしましょうね

少女だった私と
母だったあなた
そして
いつか母になる少女と

「Happy birthday, mama」



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