戦う僕らに10の詩 ten poems for fighters


群がる人々
目指すは幸福行きの最終電車

そこをどけ、俺を行かせろ
こっちは昨日から待ってたんだ
人数制限何人だ
邪魔だ とっとと乗せろ
幸せに、なりたいんだ

ざわめきはやがて怒鳴り声になり
叫びあいは殴り合いに変わり
阿鼻叫喚の最中、私は
最後の切符を買って、バスに乗る

遠くなる景色の中
私は彼らの姿を見た
まだ殴り合いの喧嘩をしている
なんだ、思ったよりも幸せそうじゃないか

幸福行きの電車の中は
湿った空気が重く沈み
ただ絶望に満ち溢れ
そこに彼らは似合わない

幸福行きのバスが行く
暗夜の道を細々と



「最後の椅子は誰のもの」




誰が踏みしめたのか
荒野に走る一本の細い道
誰かが歩いたのだ
その信じる行先のために


そしてまた僕も


「けものみちの先に」





「神様、助けて」

近所の子どもに苛められた時
そう、祈りを繰り返したのに
誰も助けてくれなくて
そこで初めて私は
地上に神様がいないことを知った
幼い頃の思い出だ。

それでも誰かにすがる癖は抜けなくて
今も、ほら
絶対鳴らない携帯を
震える両手で握ってる。

外は戦場
死屍累々が赤々と
空が燃え、山が吼え
私は、泣いた。

嫌で、怖くて、
死にたくなくて。
それでも、信じたくて
それでも、愛したくて
死が刻々と迫っているのに
そこから一歩も踏み出さない。

爆撃音を聞き
身体を更に小さくまとめ
それでも、私は
君からの連絡を待っている。
それが私の
命をかけた最後の戦い



「ここが僕らの戦場 」






"can't help falling in love"

カッコつけたセリフはいりません
落ちるときは落ちるのです
ようこそ2人のためのフィールドへ
きっとまだ誰も知らない

でもほら、目が合ったから

"can't help falling in love"

 →はじまりの五秒前




高速回転のメリーゴーランドから
カボチャの馬車が逃走
裸足のシンデレラを乗せて
四頭の馬 速く速く

魔法のかかったシンデレラは
硝子の靴を割ってしまった
枷が外れた彼女が目指すは
物語を超えた 新しい世界

予定調和の世界を抜けて
そこに溢れるはバッドエンドばかり
それでも信じる無鉄砲さは
きっと 若さゆえの躍動感

遊園地を抜け出して
四頭の馬 走らせて
その道の終着点は
凍えるような 現実の嵐

それでも駆けて 速く速く
裸足でも歩いてみせる
目指せ馬車 高く高く
翼得る その日まで



「勝っても負けても、これでお終い」



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