花咲く季節の10の詩 ten poems of season when flower blooms


どこか遠い世界で
乾杯のきらめきが砂糖菓子に変わるように

僕と君と僕たちの
笑顔を映すグラスから
色鮮やかな花が咲けばいいのにと

笑う君こそ花のよう

『宴に咲く花』





それは君によく似て
そして全く似ていない。
君と同じ名を持つ
その真っ白な 花の顔

歌詠み鳥が春を謳う
世界の目覚めを喜ぶ歌を


『また君に、会いたかった。』



「それは君によく似た花 」





眠るあなたのその横顔を

僕はいつまでも見ていたくて

眠る海棠の喩えはあれど

まだもう少し、

言葉を探していたい


「眠る海棠」





錆びた歯車
割れた砂時計
ひび割れた硝子
壊れた地球

生を欲し彷徨う命
赤茶けた空に煤けた海原
枯れた大地に佇むは
地球最後の命

それは 一本の花なき花。

芍薬のように凛とせず
牡丹のように華やかでもなく
百合のように可憐でもない
薬にも食用にもならない 一本の茎

栄養を摂ることも出来ず
水を吸うことすらかならず
飢餓に耐え 苦しさに耐え
生きたいと もがくその姿

そんな必死な姿を認めた神様が
気まぐれで起こした最後の奇跡
崩壊する世界に差す一筋の光
その光が 茎を照らして・・・

茎の頭上に赤々と咲いた
大輪の花
それこそが地球の最期を飾る
永遠の美を、華として。

散る為に咲いた花に
賛美の喝采を
慈愛の心を。


「芍薬、牡丹、百合の花」






君と二人でどこまでゆこう


「その胸の花を散らせども」


君は笑う
繋いだ手から伝わるぬくもり
君が笑う
朝焼けの道に濡れた小さな花


僕らのゆく道はどこまでも続き
ゆこう
胸に抱いた想いとともに
ゆこう
白く染まる道を


花は、まだ枯れない





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